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「中国の夢」と「アメリカンドリーム」

習国家主席が実現を目指す“中国の夢”とはどういうものか。各メディアが、個人の成功を表す“アメリカンドリーム”と比較しながら、“中国の夢”は国家・人民全体の繁栄を意味すること等を論説した。

6月26日

“中国の夢”は、習近平が国家主席就任演説のときに、何度も繰り返した言葉であり、「国家の富強、民族の振興、人民の幸福の実現」を唱えているものである。さる6月7日、習国家主席がオバマ大統領と米カリフォルニア州で首脳会談を行った際に、“中国の夢”について再度強調した。習国家主席は「中国は断固として平和的な発展の道を歩み、改革を深め、開放を拡大することで、中華民族の復興という“中国の夢”の実現に取り組み、人類の平和・発展という崇高な事業の促進に努める」とオバマ大統領に伝えた。さらに、「“中国の夢”は、平和・発展・協力・ウィンウィンの夢でもあり、“アメリカンドリーム”を含む世界各国の国民の夢と相通じる」とも述べた。“中国の夢”を習新政権のスローガンとして、“アメリカンドリーム”との比較について多くの国内メディアは論説を掲載した。

『人民日報』は、6月5日に「中国の夢とアメリカンドリームには共通点があり、またそれぞれに魅力がある」と題した社説を掲載した。「中国の夢を実現するためには、中国の道を歩まないといけない。中国の夢は国家の夢と人民の夢であり、個人の夢でもある。中国の夢は個人主義の夢ではなく、中国の国情から離れる夢でもない。個人の価値は社会の発展を抜きには実現できない。国家の繁栄と個人の運命は共存共栄するものである。中国の夢はアメリカンドリームとは異なる国情がある一方で、共に経済のグローバル化と社会の情報化の時代を経験している。中国とアメリカは、共通利益を持ちながら、世界の平和と発展の促進において共に責任を持っている」と述べた。

「中国は社会主義の道を歩んでいるのに対し、アメリカは資本主義の道を歩んでいる。アメリカンドリームは、自由を標ぼうし、個人が頑張れば、自分の夢を実現できる。ただし、拡大しつつある貧富の差によって多くの人がアメリカンドリームの虚しさを感じている。一方、中国の夢は、出発点が人民の幸せである。全国民がその夢を実現させる力であり、直接の受益者でもある。中国の夢は人民の夢、社会主義の強国富民の夢であり、アメリカンドリームを超越している。中国の夢を提起したのは、自信と実力の現れである」(光明日報)。「一、中国の夢は国家の富強、アメリカンドリームは個人の豊かさ。二、中国の夢の目的は民族の振興、アメリカンドリームの目的は個人の成功。三、中国の夢は自国民で実現する、アメリカンドリームは他国の人材で実現する。四、中国の夢は大衆の調和と幸せ、アメリカンドリームは個人の自由と楽しさ。五、中国の夢は奥深い歴史感がある、アメリカンドリームは現実の体験しかない。六、中国の夢は大衆の知恵と力を集めることで実現する、アメリカンドリームは個性を活かすことで実現する。七、中国の夢は民族の繁栄のためであり、アメリカンドリームは個人の栄耀のためである」(中国評論新聞)。「中国の夢には、近代以降の志士仁人による探索と奮闘が凝集されており、中国思想の「家・国・天下 」、すなわち、家と国家と天下(世界)という多元的な考えが重要視されている。その道、理論、制度への、中国の自信も含まれている。中華民族と中国人民全体の利益の現れであり、一人一人が共通して抱いている期待の現れでもある。」(南方週末)

(柯隆 編集)

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