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世界トップ500社入りの中国企業

2013年のフォーチュングローバル500にランクインした中国企業は、これまでで最高数となった。一方、中国国内では、規模が大きいものの実力がない企業が含まれる、民営企業・サービス業企業が少ない、利益全体に占める銀行業の割合が極端に大きい、レバレッジ比率が高いなど、ランキングから見られる中国企業の懸念事項や課題が報じられた。

8月15日

7月8日、米国のフォーチュン誌は、2013年のフォーチュングローバル500のランキングリストを発表した。そのなかでランクインした中国企業(香港を含む)は計89社に達し、前年より16社増となった。台湾企業を入れると、合計95社となる。国別企業数においては、中国企業の数は米国に次いで世界2位で、ランクインした米国の企業数が昨年とほぼ変わらないことに対し、中国企業の伸びが目立っている。

「トップ500入りした中国企業の中、45社が中央政府直轄の大型国有企業である。トップ10のうち、ランクインした中国企業3社は全て中央政府直轄の国有企業である。それぞれ中国石化(シノペック)、中国石油(ペトロチャイナ)及び国家電網である。一方、上場した後に膨大な赤字を出した中国铝業、中国遠洋運輸及び鞍鋼集団もランクインした。一部の中央政府管轄の国有企業は合併・再編により企業規模が大きくなったが、実際の経済的付加価値はマイナスであり、“規模が大きいだけで強くない企業”になっていると国家資産委員会の関係者が語った」(京華時報)。

「トップ500社に新たにランクインした16社のうち、14社が中央政府直轄の国有企業である。中国企業が、急速な成長を遂げていると同時に、深刻な経済構造のアンバランス問題を抱えているのがわかる。たとえば、ランクインした企業の業種は鋼鉄、自動車、エネルギー、化学工業及び金融などの産業領域となっており、サービス業が少ない。また、国有企業が多数を占めているのに対して、民営企業が少ないのが特徴的である。さらには、産業別の利益構造もアンバランスとなっている。ランクインした9行の商業銀行が全体89社の利益総額の55.2%を占めており、経済構造全体における銀行業の割合が大きいことがわかる。これは中国の経済発展が「重投資、軽消費」(経済成長は投資に依存するが、消費が盛り上がらない)によってもたらされた結果であろう。それに対して、米国では8行の銀行がランクインし、全体の利益総額の11.9%となっている。金融業は実体経済に貢献すべきだが、中国の過度な金融化に警戒する必要があるだろう。なお、ランキングに見られる中国企業の高いレバレッジ比率も懸念される。中国の非金融業の企業はレバレッジ比率が4.42倍であることに対し、米国はわずか2.79倍である。2008年の金融危機の後、米国のレバレッジ比率の削減が確かに行われたことがわかる。一方、中国では依然として高いレバレッジ比率が保たれている。近頃中国で起こった「資金不足」問題はレバレッジ比率削減のサインであるが、その歩みは決して平坦ではないだろう」(フォーチュン・チャイナ)

(柯隆 編集)

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