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習近平主席の訪ロについて中国メディアが中国脅威論を否定


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4月10日
習近平国家主席が就任後の2013年3月22日に、初の外国訪問としてロシアを訪問した。習国家主席はプーチン大統領との会談を行い、両国の関係と国際および地域問題などについて意見を交わし、全方位的な協力関係を強化することで合意した。習国家主席が最初の訪問国をロシアに選択したことで世界で広く注目が集まった。

『人民日報』は3月22日に、習国家主席の初の外遊について、「世界の平和と発展を揺るぎなく促進する」と題した社説を一面に掲載した。同紙は、「中国はいま、新たな歴史的位置づけと更なるチャンスと挑戦に面している。我々は世界に誠実な友情、謙虚な姿勢、誠意ある協力意志を示し、世界とウィン・ウィンの関係を築いていく」と述べた。さらに、中国が今後歩む方向についての国際社会の不安について触れ、次のように強調した。「中国人は戦争の苦難について忘れていないが、平和を求め、安定した生活を大切にしている。中国が覇権主義をとるのではないか懸念されているが、それは必要のない懸念である。中国は平和的に発展する道をゆるぎなく歩み、永遠に覇権主義と拡張主義をとらない。」 なお、同紙は、「経済のグローバル化が国際関係に影響を与え、制度と発展段階の異なる国々が運命共同体になっている。我々は人類の運命共同体という新しい視点から、自分の国の利益を求めるとともに、他国との合理的な関係及び共同発展を図る」と述べた一方で、「大国が台頭すれば対抗と衝突をもたらすとの古い考えにおいて中国が脅威だと非難されるのは不公平であり、意味のないことである。中国は発展すればするほど謙虚になり、永遠に覇権を求めず、堂々と自国の核心的な利益を守る」と主張した。「中国が平和発展を図り世界とウィン・ウィンの関係を構築することこそ、近代化国家の実現、国際問題の解決への参与及び国際関係への取り組みの基本アプローチである。」と述べた。同社説では、「ウィン・ウィン関係の構築」と「中国脅威論の否定」に関する表現が度々と繰り返された。

中ロ関係について、3月22日の人民網は外交部副部長程国平氏の発言を掲載した。同氏は「中ロは最重要な戦略的パートナーである。目下、中ロ政治関係が成熟し、各領域における協力の基礎が出来ており、潜在性が大きい。両国の関係は、互いにとって重要な発展機会、また優先的に協力するパートナーといった新たな段階に入っている」、「習近平国家主席の訪ロは、中国の新指導部が中ロ関係の発展を従来通り重視することを表明し、中ロ関係の高いレベルと特殊性を表した。新しい情勢のもとで、中ロの全面的な戦略的パートナーシップを一層強化することは、中ロ両国の人民が熱望していることであり、我が国の新指導部に対する期待でもある。今回の訪ロは、両国の各方面の協力を促進し、両国関係のさらなる発展を全面的に推進し、戦略的パートナーシップを深めるための新しい強力な後押しになるだろう」と述べた。

国際世論の反応について、新華社通信の新華網は3月26日に、イギリスの「フィナンシャルタイムズ」で同日に発表された「習近平訪ロがアジア太平洋地域の戦略構図を変える」と題した内容を掲載した。「習近平主席がプーチン大統領と調印した共同声明に提起した「あらゆる覇権主義と強権政治を反対する」のは、具体的に何を指しているだろう。歴史上、中ロがパートナーの関係を築く背後に必ず日米の関係強化があった。今回の習近平主席の訪ロは、アジア太平洋地域の戦略構図を変えるだろう」と指摘された。

(柯隆 編集)