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HOME >  中国展望 (特任教授 柯隆) >  2013年(海外ジャーナリズムの眼) >  震災支援、赤十字より民間団体を信用する中国企業と積極的に取組む外資企業

震災支援、赤十字より民間団体を信用する中国企業と積極的に取組む外資企業


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四川大地震の際に中国赤十字が受付けた義援金の使途への不信感から、中国の企業は、今回の地震では中国赤十字への募金を敬遠。一方民間慈善組織が多額の義援金を集めている。また、外資系企業も、積極的に募金を行っている。

6月21日

四川省雅安市蘆山県で4月20日にマグニチュード7.0の地震が発生した。この大地震直後、企業が義援金と支援物資の提供などの支援策を次々と打ち出した。5年前に同じ地域で起きた四川大地震と比べると、企業の対応スピードがより迅速になり、支援物質も多様になった。一方、四川大地震の際に、企業の義援金のほとんどが「赤十字」に送られたのに対し、今回企業が選んだのは、ハリウッドでも活躍している俳優の李連傑(ジェット・リー)氏が主導する民間慈善組織「壱基金」だった。

『毎日経済新聞』は4月22日に「赤十字は、信用危機により僅か14万元の募金しか集まらなかった」との記事を掲載した。「震災が発生した20日の夜までに赤十字に集まった募金は14万元であったのに対し、壱基金には2240万元が集まった。赤十字が信用危機に陥ったのは、四川大地震以後だった。赤十字の商業総経理と自称する若い女性が自分のセレブ生活をブログに載せたことがきっかけだった。それによって、ネット上では赤十字への罵声が集中した。赤十字は何度も無実を主張したが、巨額の募金の使い道についていまだに情報を開示していないこともあり、その事件以降、赤十字の信用力が完全に失われ、赤十字への寄付金が激減した。それに対し、壱基金のような知名度が高い民間慈善団体への寄付が急増した。今回の震災支援では、『私たちの活動は赤十字とは一切関係がありません』と表示した募金箱が各地で見られた」と伝えた。『21世紀経済報道』は4月24日、「赤十字が情報公開しないため、企業が安易に任せられない」との記事を掲載した。「四川大地震で1億元を寄付した万達集団が今回の地震では1000万元の寄付に止まっており、4800万元を寄付していた五糧液集団も1000万元しか寄付しなかった。赤十字の使途不明問題によって生じた不信感や、民間慈善団体の未成熟のため、金を安易にこうした組織に任せられないからである。一方、招商銀行、中国平安、万科、テンセントなど業界大手企業が、知名度の最も高い民間慈善団体 壱基金に義援金を任せた。しかしこれらの企業全てが、昨年は赤十字に義援金を送ったのである」と報じた。

今回の大地震に対し、外資系企業も積極的に支援に乗り出している。『人民網』の報道によると、4月23日までに、大手外資系企業35社が支援に乗り出し、現金約1億9300万元を寄付し、支援物資の総額は2140万元を超えたという。『光明日報』の4月22日及び23日の記事によれば、クラフトフーズが140万元と7000箱クッキー、コカコーラが800万元と240本飲料水、サムスンが6000万元と無料修理・携帯レンタル、ジョンソン・エンド・ジョンソンがヘルスケア用品、薬品や医療設備、カルフールが200万元と飲料水、クッキーやソーセージなど日常食品20トン、ネスカフェが100万元相当のインスタント食品や特別医療食品、ベンツが2000万元、マクドナルドが500万元、BMWが200万元、デルが200万元を寄付した。また、日系企業については、広州汽車トヨタが300万元、トヨタとホンダ(中国投資公司)がそれぞれ400万元、第一汽車トヨタ、キャノングループがそれぞれ300万元を寄付した。『人民網財経チャンネル』は、「キャノンが300万元、オムロン中国法人は電子体温計3千台、富士フィルムは医療機器を数台送った」と報じた。


(柯隆 編集)