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ニュース:FEMAが米国各地の企業との災害時協力強化を模索
米連邦緊急事態管理庁(FEMA)は企業部門との協力関係強化を目的として、米国各地域の経済界の代表者たちと情報を共有するため、地域ビジネス危機管理センター(RBEOC)に特化したウェブページを開設した。RBEOCは官民両部門の関係者間で災害時の危機管理問題に関する情報共有を活性化させ、災害復旧を円滑に行うための協力体制を強化することをめざして設立された。(2017年3月14日)
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ニュース:サイバー演習、米首都で実施
2006年以後隔年に実施されているサイバー攻撃演習「サイバーストームV」が、3月9日から1週間にわたってワシントンD.C.で行われ、医療、ISP(インターネット・サービス・プロバイダ)、通信、小売業界などから1100人以上のサイバーセキュリティ専門家が参加した。参加者はマルウェア攻撃を受けたという想定で対応にあたり、技術的能力のテストよりも攻撃への対応方法や人と人との調整を重視したという。(2017年3月11日)
ニュース:国連国際防災戦略事務局、北米防災会議を開催
国連国際防災戦略事務局(UNISDR)は3月7-9日、第5回米州災害リスク削減地域プラットフォームをカナダのモントリオールで開催した。世界50か国以上から参加した1000人以上の代表が、国連仙台減災枠組の実施を支援する地域行動計画を取りまとめた。(2017年3月9日)
ニュース:トランプ政権が国土安全保障予算削減を検討
ワシントン・ポスト紙の報道によると、メキシコとの国境沿いに壁を建設し不法移民を取り締まる費用を捻出する手段として、トランプ政権が沿岸警備隊や運輸保安局(TSA)など国土安全保障機関と連邦緊急事態管理庁(FEMA)の予算削減を検討しているという。沿岸警備隊の予算は2017年度の91億ドルから14パーセント減の78億ドル、TSAとFEMAは11パーセントほど削減して各々45億ドル、36億ドルとする方針だという。(2017年3月8日)
ニュース:子どものための災害準備法、米下院委員会を通過
米下院国土安全保障委員会は、災害時に身体・精神・感情のうえでもっとも弱い立場にある子どものニーズを、災害準備体制にあらかじめ組み入れることを定めた法案を、全会一致で可決した。(2017年3月8日)
ニュース:世界のバイオセキュリティの状況を調査―NTI
大量破壊兵器の使用を防ぐための研究を行っている米国の核脅威イニシアチブ(NTI)は、ジョンズ・ホプキンス大学ブルームバーグ公衆衛生大学院と共同で、世界のバイオセキュリティの状況を示すグローバルヘルス・セキュリティ・インデックスの策定に取り組むことになった。第一段階として、医療セキュリティと社会要素のレベルを評価、比較するために、価値観、方針、属性、主要要素を含む枠組の策定に重点的に取り組む。(2017年3月7日)
ニュース:英サイバー攻撃の推移に関する報告書
英国のISPであるBeaming社が新たに公表した報告書によると、英企業は2016年にサイバー攻撃を毎日平均23万件受けた。攻撃対象は、第1四半期には企業データベースへのアクセスに集中していたのが、2016年の間に、ネットワークに接続されたセキュリティカメラやビル制御システムといった、インターネットで遠隔操作可能な機器へ移ったという。(2017年3月7日)
ニュース:移民が米国居住中に過激化する傾向―国土安全保障省報告書
米国に居住する過激派の外国人は、米国に到着した際には過激思想を持っておらず、数年後に過激思想に転じるケースが多いことが、国土安全保障省の新たな内部報告書で明らかになった。MSNBCテレビが入手し報道した。追跡調査された88件の過半数が、米国に10年以上滞在した後に事件を起こしているという。(2017年3月3日)
ニュース:アメリカ赤十字社に透明性を求める法案
共和・民主両党の議員は連名で、アメリカ赤十字社が政府監査院(GAO)に記録を開示することを求める法案を提出した。ハリケーン・カトリーナ、リタ、サンディといった大災害の対応を、過去にGAOが監査しようとしたものの、アメリカ赤十字社が協力を渋った結果、GAOが問題点を指摘して将来の改善につなげることができなかったという。法案は、同社が連邦政府の補助金を受け取っていると指摘し、国民を代表して監査を行うGAOに対し、すべての記録を開示することを求めている。(2017年3月2日)
ニュース:農産物テロ対策法案、米議会両院に提出
米国の食糧・農業・畜産業界に深刻な脅威をもたらす農産物テロに備えるための法案が、米議会の上下両院に提出された。農産業および食糧保護法案は、国土安全保障省長官に対し、米国の食糧・農産物および家畜育成のシステムを、テロ等の高リスク事態から守る手立てを講じることを求めている。提案議員は民主・共和両党の5人。(2017年3月2日)
ニュース:米国立衛生研究所オープンサイエンス賞受賞者を発表
米国立衛生研究所(NIH)が主催する、オープン・デジタル・コンテンツを利用した公衆衛生および生体臨床医学分野での革新的な解決策に与えられるオープンサイエンス賞が、ジカ熱やエボラ出血熱の病原体の拡散を、リアルタイムの視覚化技術と病原体のゲノムデータを用いて追跡するオンラインプラットフォームに与えられた。世界中からの応募の中、賞を勝ち取ったのはReal-time Pathogen Surveillance and Epidemiological Investigationチーム。世界中の研究者からのデータをプールし、系統発生解析を迅速に行い、結果をプラットフォームのサイト、www.nextstrain.orgに掲載する。賞金23万ドルを使ってプロトタイプの完成をめざす。(2017年3月1日)
ニュース:最大の脅威はテロ―カナダ政府報告書
カナダ安全情報局(CSIS)は、カナダの安全にとって最大の脅威はテロと過激派であり、対策はカナダにとって最優先事項であるとの報告書を公表した。ことに「過激な旅行者」と呼ばれる、海外でテロ活動に従事するカナダ人が大きな懸念事項であることを特筆した。(2017年3月1日)
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ニュース:米運輸保安局学校に大規模訓練施設開設
米運輸保安局(TSA)は、連邦法執行訓練センター(FLETC)に7000平方メートルの新たな訓練施設を開設したと発表した。運輸保安局学校(TSAアカデミー)は2016年1月から多数の学生を受け入れ集中的な訓練を行っている。新規採用されたすべてのTSA職員が同レベルの訓練を受け、全米の空港で一貫したセキュリティを確保するために、訓練センターが重要な役割を果たすことが期待されている。(2017年2月24日)
ニュース:米大統領の新補佐官にマクマスター陸軍中将
トランプ大統領は2月13日に解任したマイケル・フリン国家安全保障担当大統領補佐官の後任として、ハーバート・マクマスター陸軍中将を指名した。(2017年2月20日)
新技術情報:2種類の抗生物質を組み合わせて薬剤耐性菌に対抗
ペニシリン耐性菌であるカルバペネム耐性腸内細菌(CRE)は、感染者の半数を死に至らしめることが米疾病予防管理センター(CDC)によって確認されている。このほどオハイオ州のケース・ウェスタン・リザーブ大学医学部のボノモ教授の研究チームは、2種類の抗生物質を組み合わせて使用することで、CREの81パーセントを死滅させられることを発見した。セフタジジムとアズトレオナムを組み合わせることで、バクテリアが放出する酵素を効果的に抑えることに成功した。実際の患者2例に使用され、2人ともバクテリア感染から回復した。(2017年3月9日)
新技術情報:流出した油を吸着、再利用を可能とする特殊スポンジ
米アルゴンヌ国立研究所は、事故で海面などに流出した油を吸着し、絞った後のスポンジも吸着した油も再利用できる、新型発泡体「オレオ・スポンジ」を開発した。ポリウレタンを逐次浸透合成プロセスによって改良し、油だけを吸着し水は吸着しないスポンジを完成させることで、スポンジから回収した油を利用可能とすることに成功した。非常に丈夫な素材で、数百回ものテストに耐えたという。(2017年3月6日)
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新技術情報:ボストン・ダイナミクス社、車輪型ロボットを公表
ボストン・ダイナミクス社は、車輪をつけた足で移動するロボット、Handleを公表した。立ち上がったときの高さは1.98メートルで、時速14.5キロで走り、垂直に1.2メートル跳ぶことができる。これまで同社が構築してきた二足および四足歩行ロボットと、バランス・移動・マニピュレーターの原理は同じだが、平地では二足歩行ロボットよりもはるかに速く走り、重量物を45キロまで持ち上げることができるので、車輪型と二足歩行ロボットの長所を組み合わせれば、さらに可能性が広がると同社は考えている。(2017年2月27日)
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出版情報他:米国科学アカデミー出版「暴力的な過激思想に公衆衛生手段をもって対抗する」
暴力的な過激思想に対抗するには、過激思想に対する地域社会や個人の耐性を高め、不満を表明する非暴力的な方法を提供し、過激派の勧誘と暴力的過激化の脅威を地域社会に理解させるため、抑止と介入のさまざまな取り組みが必要とされている。米国科学・工学・医学アカデミーは2016年9月にワークショップを開催し、全米の地域社会に広がる暴力的過激思想の脅威、そうした過激思想に対抗するための伝統的なアプローチと公衆衛生的アプローチ、社会的部門を越えた学際的な関係者間の知識の交換による学習機会といった事柄を議論した。本書はこのワークショップの内容をまとめたものである。(2017年3月刊行予定、130ページ)
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出版情報他:米国科学アカデミー出版局「地下旅客鉄道の火災と発煙事故に備える計画と設計」
旅客鉄道の地下トンネル火災事故に対しては、乗客の安全を確保し、設備と運用インフラの完全性を保つため、さまざまな手段の導入が必要とされる。本稿では火災と発煙事故に備える計画・設計・運用について述べ、過去の事故の経験の教訓、課題、情報のギャップを含め、現在の慣行を説明する。(2017年3月刊行、103ページ)
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出版情報他:米国科学アカデミー紀要3月号「人為的山火事が、米国で山火事が起きる地域と季節を拡大している」
過去20年間の山火事の記録を分析した結果、人為的に起きた山火事は全体の84パーセントを占め、山火事の季節を長引かせ、雷による山火事よりも7倍の広さの地域に影響を及ぼし、山火事で焼けた面積のほぼ半分を焼いたことが分かった。山火事の原因を気候変動と決めつけるのではなく、人為的な山火事を減らすことに取り組む必要がある。(ジェニファー・バルチ、ベサニー・ブラッドリー他著、2017年3月刊行)
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出版情報他:GAO報告書「放射性物質:連邦政府省庁は輸送のセキュリティを強化する余地がある」
米国の原子力規制委員会(NRC)、運輸省、国土安全保障省は、高リスク放射性物質の地上輸送の安全確保を担っているが、GAOの調査によると、NRCは輸送車両を安全要項に照らして検査しておらず、すべての輸送データの収集も行っていない。また、NRCと運輸省のは別々の安全閾値を用いている。(2017年3月9日公表、68ページ)
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出版情報他:野外医療学会「雪崩等による埋雪事故の防止と管理に関する野外医療学会慣行ガイドライン」
バックカントリースキーの人気が高まっているため、雪崩死亡事故の件数は毎年増えており、雪崩救助の技術を理解することがいっそう重要になっている。野外の災害救助や事故対策に取り組む米国の野外医療学会が、医療従事者にも一般市民にも、雪崩のリスク管理と救助手順の最新技術と推奨行動を周知することを目的として、慣行ガイドラインを新たに発行した。(2017年3月2日)
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出版情報他:GAO報告書「抗生物質耐性:食肉用動物に対する医療上重要な薬品の使用を監督するためにはより詳細な情報が必要である」
2011年に監査を行ったときと比べて、保健社会福祉省は抗生物質の家畜への使用に対する監督を強化し、データ収集にもいくつかの改善点が見られるが、同省、農務省、食品医薬品局といった監督省庁間で監督体制の相違や隙間が散見される。(2017年3月2日公表、65ページ)
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出版情報他:応用コミュニケーションリサーチ誌「地震予測実施の進化:イタリア・ラクイラの事例にみる組織の刷新」
地震が起こる可能性を専門家から一般市民にどのように伝えるかというのは、古くからの問題である。2009年4月5日にイタリアのラクイラで地震が起きた際は、科学者・市職員・住民の間のリスク・コミュニケーションが機能しなかった結果、大量の死傷者を出し、科学者6人と市職員1人が第一審では過失致死罪で最大6年の実刑判決を受けた。本論文では、ラクイラ地震の際のコミュニケーション危機が、国際地震科学界の慣行や対話を改めることになったいきさつと理由を検証する。(ディアナ・セルナウ、ジョエル・アイバーソン、ティモシー・セルナウ著、2017年2月27日公表)
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出版情報他:GAO報告書 「電力:電力網の回復力向上のための連邦政府の取り組み」
GAOでは、電力網の回復力を高めるために米政府省庁が2013年以後導入した手段とその効果、各省庁の取り組みの断片化・重複の有無および相互調整の程度を調査した。(2017年2月24日公表、53ページ)
掲載元へのリンク(PDF:1.54MB)
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出版情報他:SGIP白書「スマートグリッドの信頼性に関する電磁現象問題の評価」
業界団体「スマートグリッド相互運用性パネル(SGIP)」が公表した白書。電線で起きる電磁現象が、電線付近に設置された送電制御用機器に干渉することによって、電力網の信頼性に影響を与える可能性や、この種のスマートグリッド機器が性能を発揮し続けて電力を安定供給するための要件を解説している。(2017年2月21日公表、29ページ)
掲載元へのリンク(PDF:1.67MB)
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出版情報他:トレンドマイクロ社「医療業界が直面するサイバー犯罪等の脅威」
医療業は政府部門と小売業に続いて三番目にデータ漏洩が多い業界である。2015年には医療関連の記録1億1320万件が盗まれた。サイバー攻撃のなかではデータ漏洩の被害がもっとも多いが、IoTの時代に入り、他の種類のサイバー攻撃の脅威にもさらされている。本報告書では、1)盗まれた医療記録がどのように悪用されているのか、2)どのようなデータが盗まれているのか、3)どのような医療関連機器やネットワークがインターネットに接続され、一般に入手可能なソフトウェアで侵入可能になっているのかと、いったことを報告する。(2017年2月発行、39ページ)
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出版情報他:米国土安全保障省監察官室「FEMAは避難所と臨時の必須電源パイロットプログラムの監督を向上させる必要がある」
ハリケーン・サンディの後、ニューヨーク市環境保護局は、電力・暖房・温水を一時的に復旧して市民が屋内退避できるようにするため、FEMAの公的資金5億3794億ドルを受け取った。2013年1月時点で、ニューヨーク市が修繕に1433万ドルを費やしたとFEMAは推計している。修繕が完了して3年経ったが、FEMAはこの修繕にかかった費用の算定も、残金の回収もしていない。FEMAの記録が不完全であり、ニューヨーク州政府の国土安全保障・緊急対策業務部がFEMAに決算を報告していないことが原因である。(2017年2月17日公表、21ページ)
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出版情報他:米下院国土安全保障委員会監督・管理効率小委員会における国土安全保障省監察官証言「国土安全保障省を管理するよりよい方法」
ジョン・ロス国土安全保障省監察官が議会で証言し、国土安全保障省が効率性を向上させていくため、省の統一を図ること、職員の士気高揚と管理、調達管理、補助金管理、サイバーセキュリティ、管理の基礎を向上させることの6点に注力することを推奨。それぞれ独立して業務を行う22の部局を抱える大規模な省がより団結することによって、計画、プログラミング、予算編成などの業務の調整の欠如とそれに起因する非効率性の是正をめざす必要性を述べた。(2017年2月16日発行、15ページ)
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出版情報他:GAO報告書 米下院科学・宇宙・技術委員会研究技術小委員会における証言「サイバーセキュリティ:米国の能力強化のために行動を起こすことが必要である」
GAOはかねてから連邦政府の情報システムやサイバー情報インフラのセキュリティ保護に問題があると指摘しており、情報セキュリティプログラムや制御の向上のために過去数年間で2,500あまりの推奨策を提唱してきたが、そのうち1000件は2017年2月時点でいまだに取り入れられていない。(2017年2月14日発行、25ページ)
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出版情報他:GAO報告書「連邦政府災害援助:FEMAは障害者支援に取り組んでいるが、向上の余地がある」
障害者や英語の理解に限りがある人々、子どものいる家庭は、2005年のハリケーン・カトリーナから避難する際、多くの困難に直面した。ポスト・カトリーナ法では連邦緊急事態管理庁(FEMA)その他の省庁が、FEMAに障害者調整官を設置するなどして、こうした人々を支援するように定めている。米政府監査院(GAO)では2014年3月から15年10月までの6つの大災害における連邦・州・自治体の災害支援の取り組みを検証し、こうした困難を抱える人々への支援の実態を調査した。(2017年2月7日公表、57ページ)
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