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ニュース:米政府の一部閉鎖が長期化

メキシコ国境の壁の建設予算をめぐる大統領と議会の対立により、予算を制定できなかったので、2018年12月22日の深夜から米政府機関が一部閉鎖に突入した。国土安全保障省など国家安全保障・危機管理を担う機関を含め、米政府機関の約4分の1に影響が及んでいる。大統領と議会が妥協点を見出すまで、職員は無給での勤務か自宅待機となる。国の安全や国民生活に不可欠な業務を行う42万人が無給で勤務を続けており、FEMA(連邦緊急事態管理庁)職員1万9631名のうち、1万5208名が無給で勤務しているという。空港で手荷物検査などを行う運輸安全局(TSA)では病欠を申し出る職員が相次いでいるが、これは生活費確保のためにアルバイトを行う職員が増えているためとみられている。政府閉鎖は年を越して1月25日まで35日続き、米史上最長となった。(2019年1月25日)

ニュース:米国がミサイル防衛戦略を発表

米政府は17日、戦略文書『ミサイル防衛見直し』を9年ぶりに発表した。ロシア、中国、北朝鮮等がミサイル戦力を強化しているので、弾道ミサイルだけでなく巡航ミサイルや極超音速滑空ミサイルに対する防衛体制も整えるとしている。宇宙配備型高性能センサーや、ミサイル発射直後の上昇(ブースト)段階でレーザーを用いて破壊するシステム、高高度を飛行可能な無人機といった新技術の開発を進める方針が記されている。(2019年1月17日)
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ニュース:米国が『中国の軍事力』報告書を公表

米国防情報局は年次報告書『中国の軍事力』に「戦って勝つための戦力近代化」という副題をつけて公表し、その中で、中国の軍事技術が一部分野で米国を上回っていると述べた。報告書は中国の軍事力整備の目的や計画を概観し、軍事力の行使によって目的を達成する能力も検証している。(2019年1月16日)
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ニュース:エボラ治療薬を流行地域で治験

世界保健機構、コンゴ民主共和国国立生物医学研究所、国境なき医師団が協力して、エボラ出血熱の治療薬の効力を試すための無作為化比較試験を行うことが発表された。mAb 114、Remdesivir、Zmapp、REGN-EB3の4種類の抗ウイルス薬が用いられ、1月6日時点で参加患者は44名となっている。目標とする336名の治験患者を、コンゴ民主共和国における今回の流行だけで集められる見込みは薄いので、今後5年間にわたって複数国で発生する複数の流行において治験者を募る予定である。(2019年1月15日)

ニュース:米下院が緊急準備態勢強化法を可決

米下院は1月12日、「2019年パンデミックおよびオールハザード準備態勢および革新推進法」を圧倒的多数で可決した。米国の緊急準備態勢と対応能力を強化し、処方箋のいらない医薬品に関する規制枠組を近代化することを目的としている。(2019年1月12日)

ニュース:FBI労組が政府閉鎖の安保上の懸念を表明

FBI(連邦捜査局)捜査官の労働組合は米議会に書簡を送付し、連邦政府機関の閉鎖による職員の経済的負担は、国家安全保障に関わる問題になりうると訴えた。FBI捜査官は、機密取扱資格を満たす条件として、経済的安定性と責任ある支出を続けていることを証明する細かな身元調査を定期的に受けている。ところが、政府閉鎖による給与遅配のため、捜査官が支払いを行えなくなれば、機密取扱資格を順調に更新できなくなる。すると、勤務を続けられなくなったり、民間へ転職したりする職員も出て、有能な人材を失う可能性があり、国の安全に大きなリスクをもたらしかねないとして、政府機関閉鎖が長引く事態の深刻さを議会に訴えた。(2019年1月11日)

ニュース:トランプ政権、災害復興費用を国境の壁建設に

トランプ政権は陸軍工兵司令部に対し、大統領がメキシコ国境に壁を建設する目的で非常事態を宣言した場合に、他の建設事業から転用可能な予算を探すように指示を出したと、AP通信などが報道している。プエルトリコやテキサスなど12以上の州・自治領は、ハリケーンの甚大な被害を受けたので、議会が緊急に139億ドル(1兆5300億円)を割り当てたのだが、それに目を付けているという。米議会はトランプ大統領が公約した壁の建設を支持していない。(2019年1月11日)

ニュース:災害による保険会社の損失が史上4番目に

2018年、災害による保険会社の損失は世界全体で800億ドル(8.8兆円)となり、1980年以降で4番目に多かったことが分かった。30年間の平均410億ドルに比べると、損失の大きさがわかる。年後半に日本や米国で続いた地震、林野火災、洪水などが影響した。(2019年1月9日)

ニュース:生物兵器対策有識者研究会にモナコ氏

生物兵器に対する防衛に関する有識者研究会に、元国家安全保障補佐官であるリサ・モナコ氏が加わった。連邦検事出身のモナコ氏はオバマ政権第2期(2013-17)に、国土安全保障およびテロ対策担当の大統領次席補佐官を務めた。同研究会(ブルーリボン・スタディ・パネル)は2014年に創設され、ジョセフ・リーバーマン元上院議員とトム・リッジ初代国土安全保障長官が共同議長を務めている。(2019年1月5日)

ニュース:アルカイダの大規模テロに警鐘―英保安相

英国のウォレス保安大臣はサンデー・タイムズ紙のインタビューに応じ、アルカイダが復活しつつあり、航空機や空港へのテロ攻撃を計画していると警告した。英情報機関は、アルカイダが旅客機を墜落させる技術を開発中であることを突き止めたという。英国では今の繁忙期に、ロンドン・ガトウィック空港がドローンの侵入によって閉鎖される事態となったが、その後、全国の空港は対ドローン防衛システムを導入できる状態となっているという。(2018年12月27日)

ニュース:ドローン侵入で英主要空港が閉鎖

12月19日、英国で2番目に旅客の多い空港であるロンドン・ガトウィック空港で、滑走路やその脇のフェンスの付近をドローンが飛んでいるという目撃情報が相次ぎ、空港が32時間以上にわたって閉鎖される騒ぎとなった。英軍も協力して捜査が行われ、21日朝に空港が再開された。英国はドローン産業の発展を妨げないように、ドローン使用者に登録を義務付けてこなかったため、捜査は行き詰まっている。21日には業務妨害目的でドローンを操縦したとして男女2人組がサセックス警察に逮捕されたが、犯人ではないとして23日に釈放された。(2018年12月23日)

ニュース:IoT機器へのサイバー攻撃が激増

サイバーセキュリティ会社McAfeeによると、2018年7月から9月の間に毎分480件の新たなマルウェア攻撃が発生し、IoT機器への攻撃が急激に増加していることが分かった。過去4四半期でランサムウェア攻撃は45パーセント、IoT機器へのマルウェア攻撃は203パーセント増加したという。(2018年12月19日)

ニュース:ドローン関連犯罪の捜査のためのガイドライン

国際刑事警察機構(インターポール)は、無人航空機(ドローン)関連犯罪を捜査する警察官・組織が参考とするための「ドローン対応および法科学ガイドライン」を2019年初めに発行すると発表した。捜査員が現場で使用するためのもの、デジタル科学捜査員向けのフローチャートやノートのひな型など、利用者を考慮した数種類の形式を用意するという。(2018年12月18日)

技術研究情報:狭い経路を飛べるドローン

スイスのチューリッヒ大学の研究者チームは、地震や火災にあった被災建物の上空を飛んで被害者を捜索するロボットの開発に取り組んでおり、狭い経路に差しかかると翼を折りたたんで飛ぶドローンをこのほど開発した。翼を折りたたむ工程は、飛行を中断することなく行われ、狭い区域を通過すれば、また元の形に戻すことができる。将来はドローンを完全に自律化して経路をドローンに選ばせ、翼も3方向に折りたたむことができるように、研究を続けている。(2018年12月12日)
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技術研究情報:多数負傷者対応の支援システム

銃撃事件や複数の車両を巻き込んだ事故など、多数の人が負傷する事故が起きると、初動要員は被害者の数に圧倒されて、すべての被害者の状況を把握することが難しくなる。米エネルギー省パシフィック・ノースウェスト国立研究所(ワシントン州リッチランド)は、負傷者の体に貼り付けるタイプのセンサーによって容体を監視し、トリアージ・処置・搬送を迅速に行えるシステムを開発した。このシステムVitalTagは、安価なセンサーを複数利用し、血圧、心拍数、呼吸数、血中酸素濃度などのバイタルサイン(生命兆候)を検知し、Wi-Fiを通じてデータを携帯機器やノートパソコンにリアルタイムで送信する。初動要員はインシデント地図上で患者の位置や容体を把握することができ、バイタルサインに変化が起きると警告が発せられる。(2018年12月13日)

出版情報他:「学校安全に関する連邦政府委員会最終報告書」

米フロリダ州パークランドの高校における銃乱射事件を受けて設置された「学校安全に関する連邦政府委員会」は、全米で現地調査やヒアリングを行い、校内暴力の抑止、生徒・教員の暴力からの保護、暴力の影響の局限、攻撃が発生した際の対応とその後の復旧策などを検証した。生徒が他の生徒や教員とのつながりを感じられるポジティブな学校環境の構築と人格教育、ネット上でのいじめをなくすための新たなアプローチの策定、ネット上でのいじめに対する職員の迅速な対応とインシデントの報告のための適切なシステムの構築、学校における生徒の精神衛生管理やカウンセリングの重要性などを論じている。(2018年12月18日発行、180ページ)
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出版情報他:米国科学・工学・医学アカデミー出版「運輸の計画、エンジニアリング、管理、政策、運営における回復力」

運輸を担当する組織の中心的な機能・サービスには、計画、エンジニアリング、建設、維持、運営、管理等がある。こうした組織の中で回復力のための努力がどのように組織、理解され、導入されているかを文献調査、全米の州運輸局に対する書面調査および5組織のケーススタディ(アリゾナ、コロラド、デラウェア各州運輸局、ニューヨーク・ニュージャージー港湾公社およびニューヨーク州ジェネシー運輸組合)を通じて概観する。高速道路の回復力を向上させるための政策の背後にある動機、リスクおよび回復力の定義と両者の関係についての情報のほか、プロジェクト策定、政策、設計を通じて組織がどのように回復力の慣行を取り入れているかにも解説する。(2018年12月発行、82ページ)
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