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1月分


ニュース:イエメンでH1N1流行

イエメンでH1N1亜型のインフルエンザが流行しており、北部のフーシ派政権の保健省によると、昨年10月以後6945人に感染し、270人が死亡した。同国ではデング熱とマラリアの流行により数か月前に緊急事態宣言が出されたばかりだった。サナアに駐在するWHO(世界保健機関)の代表は、今回のH1N1流行は季節性で、春には終わるとして、不安の軽減に努めている。(2020年1月17日)

ニュース:新型ウイルス肺炎、米空港で検疫強化

17日、中国・武漢で確認された新型のコロナウイルスをめぐり、米疾病予防管理センター(CDC)は、サンフランシスコ、ニューヨーク、ロサンゼルスの3か所の国際空港で、武漢からの旅客全員を対象に検疫を強化することを発表した。武漢からの直行便や乗継便の乗客は別室に移されて、発熱や咳などの症状がないか、係員による検査を受けることになる。(2020年1月18日)

ニュース:林野火災続く豪州に待望の大雨

昨年9月から林野火災が続くオーストラリアを嵐が襲い、ニューサウスウェールズ州などに待望の大雨をもたらした。それでもすべての火災が鎮まったわけではなく、現在でも82件の火災は燃え続けており、うち30件は拡大を食い止める見込みが立っていない。これらの地域は長年にわたって旱魃《かんばつ》に悩まされていたため、乾ききった台地が水分を吸収することができずに鉄砲水が出るおそれがある。火災で弱った木が倒れたり、流された灰が水質を汚染したり、落雷によって新たな火災が発生したりするおそれもある。(2020年1月16日)

ニュース:中国で新型ウイルス肺炎の患者が急増

中国中部の湖北省武漢市で2019年12月8日、肺炎に似た症状を訴える患者が発生したのを皮切りに、発熱と呼吸器疾患を訴える患者が急増した。SARS(重症急性呼吸器症候群)と共通した遺伝子配列をもつ新種のコロナウイルスが病原体。生きた動物を扱う市場で働く人などから感染が発覚したため、感染源は動物ではないかと疑われている。湖北省の保健当局の発表によると、1月20日までに武漢市内で3名が死亡、患者数は198人、うち9人が危篤状態、35人が重症で、北京では5人、広東省では14人の感染者が発見されたという。日本、タイ、韓国でも感染者が確認されている。コロナウイルスは遺伝子の変化が速く、新薬に対する抵抗力を急速に発達させる性質をもつうえに、中国では1月下旬からの春節連休中、国内外への人の移動が活発化するので、感染の広がりが懸念される。(2020年1月20日)

ニュース:米上院がFEMAのゲイナー新長官を承認

FEMA長官代行を2019年3月から務めていたピーター・ゲイナー氏を長官に任命する人事が、賛成81票、反対8票で米上院に承認された。ゲイナー氏は海兵隊を中佐で退役後、2008-14年にロードアイランド州プロビデンス市緊急事態管理局長・国土安全保障室長、2015-18年に同州緊急事態管理庁(RIEMA)長官を務めた。2018年10月、FEMA副長官として上院に承認され、ブロック・ロング長官の辞任に伴い長官代行となり、カリフォルニア州の林野火災、中西部の洪水、プエルトリコ群発地震などへの対応を指揮している。(2020年1月14日)

ニュース:FBI刑事・サイバー対策部長にウェイド氏

FBI(米連邦捜査局)のレイ長官は、刑事捜査、サイバー捜査、重大インシデント対応、被害者支援などを監督する刑事・サイバー対策部長に、同部刑事捜査課のテリー・ウェイド課長を任命した。(2020年1月13日)

ニュース:イランで旅客機撃墜

8日早朝、イランの首都テヘランのエマーム・ホメイニ国際空港を離陸したキエフ行きのウクライナ国際航空752便が離陸直後に墜落し、乗客乗員176人全員が死亡した。イラン政府は関与を否定していたが10日早朝、一転して、人為的ミスで発射された地対空ミサイルが同機を撃墜したと認めた。(2020年1月10日)

ニュース:プエルトリコで大地震

昨年末から小規模の地震が断続的に発生していたプエルトリコで7日早朝、マグニチュード6.4の地震が発生し、1人が死亡、電力の25パーセントを供給するコスタ・スル発電所が大きな被害を受け、大規模な停電が発生した。震源地近くの南部のグアヤニラ市にある同発電所は機器が損傷したほか、構造も大きく損傷し、修理には1年かかるとみられる。余震が続いており、2017年の大型ハリケーン、マリアとイルマからの復興もまだ道半ばだった地域社会にさらなるダメージを与えている。(2020年1月9日)

ニュース:米テキサス州にイランからのサイバー攻撃急増

アボット・テキサス州知事は7日記者会見し、過去48時間に州政府のネットワークへのイランからのサイバー攻撃が急増しており、毎分1万回の頻度で攻撃を受けていると明らかにした。テキサス州政府はサイバー攻撃を常時経験しているが、米・イラン間の緊張の高まりを受けて国土安全保障省およびCISAから注意を促す勧告が出されているので、通常よりも警戒を強めているという。(2020年1月7日)

ニュース:CISA、サイバー攻撃に注意喚起

米国土安全保障省サイバーセキュリティ・インフラセキュリティ庁(CISA)は6日、イラン・イスラム革命防衛隊特殊部隊のソレイマニ司令官殺害を受け、イランからのサイバー攻撃が急増するおそれがあると、エネルギーや医療関係をはじめとする重要インフラ関連企業に注意を促した。イランはかねてから、対費用効果の高いサイバー攻撃を、革命防衛隊を主役として活発に行っており、象徴的な意味合いからも、ソレイマニ司令官殺害にサイバー攻撃で報復すると考えられる。CISAでは、これまでに判明しているイランによる攻撃方法の検知や、脆弱性軽減に向けた推奨策を記したガイダンスを公表し、警戒を呼びかけている。(2020年1月7日)

ニュース:FEMA副長官が退任

米連邦緊急事態管理庁(FEMA)のジェフ・バイアード副長官(対応・復旧担当)が、2020年2月1日付でFEMAを退職することが明らかになった。バイアード氏は昨年2月、トランプ大統領により次期長官に指名されていたが、上院での承認手続きの際に、過去に酒場で口論したという疑惑が持ち上がった。この疑惑はFBI(連邦捜査局)が否定したものの、ホワイトハウスが9月に指名を取り下げていた。(2020年1月6日)

ニュース:米国がテロ警戒レベル引き上げ、イランの報復に備える

米国土安全保障省は、米軍がイラン・イスラム革命防衛隊特殊部隊のソレイマニ司令官を殺害した結果、イランによる米本土におけるテロのおそれが強まったとして、4日付でテロ警戒レベルを引き上げる告知を出した。イランや親イラン勢力が米国を狙ったサイバー攻撃をしかけたり、過激思想をもつ米国出身者が、この機に乗じて個別に攻撃を行ったりするおそれがあるとして、警戒を呼びかけている。(2020年1月4日)

ニュース:米国がイラン革命防衛隊司令官を殺害

トランプ米大統領の命令により、米軍はイラン・イスラム革命防衛隊の特殊部隊・コッズ部隊のソレイマニ司令官を、イラクのバグダッド空港付近で無人攻撃機によって殺害した。イラクの親イラン民兵組織カタイブ・ヒズボラによる米軍・米大使館への攻撃を受けて、トランプ氏が決断した。カタイブ・ヒズボラのムハンディス司令官と合流したところを攻撃し、2人とも死亡した。ムハンディス司令官は、イラク政府の公職である人民動員隊(PMU)副司令官を兼ねていた。イラン政府は、英雄と宣伝してきたソレイマニ司令官を殺害され、報復を宣言している。(2020年1月3日)

技術研究情報:林野火災対応への新たなアプローチ

オレゴン州立大学の研究チームは、近年の林野火災の頻度と大規模化に対応するには、従来の科学に基づく林野火災管理だけではもはや十分ではないとして、社会的、環境的、火災管理システム上のニーズを統合したアプローチからなる新しいデジタルツールを開発した。林野火災リスクの量的評価、消化の困難さのマッピング、鎮火が可能な場所の地図帳という、相互補完的な3つのリスク分析ツールが、状況に適応する林野火災管理を可能とする。このように地理空間データセットから作った、リスクに基づく計画のしくみは、戦略的林野火災対応の事前計画にも、リスクと成功の可能性のバランスをとった安全な林野火災対応の導入にも使えるという。研究成果はEnvironmental Research Letters 1月号に掲載された。(2020年1月)
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報告書など:GAO報告書「国土安全保障省――省職員の士気の調査結果は進歩と課題を浮き彫りにしている」

米政府の過去の調査では、国土安全保障省職員の職務に対する満足度は米政府職員の平均より低いのが常であった。同省は職員の士気を高めるため、福利厚生の拡充などに努めてきた。2015年から19年にかけて、同省職員の士気は向上したが、現在でも職務に対する満足度と従業員エンゲージメント(組織とその目標に対する愛情)は、連邦政府の大きな機関の中で最低に近い。(2020年1月14日公表、14ページ)
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報告書など:米国科学・工学・医学アカデミー出版「ハリケーン災害後のサプライチェーンの回復力を強化する」

現代のサプライチェーンはますます密接に相互接続されており、広がると同時に脆弱になっている。2017年の三大ハリケーンの教訓に基づき、災害時のサプライチェーン・マネジメントを改善するための戦略を検討する。次の大災害時にも食料・燃料・水・医薬・医療器材の不可欠なサプライチェーンが動き続けるようにするため、業務継続計画の役割、市民社会のリーダーと小規模企業の協力関係、インフラ投資をそれぞれ強化するよう提言する。(2020年1月発行、120ページ)
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報告書など:米国科学・工学・医学アカデミー出版「CBRNインシデントに対する国際的な回復力と対応を向上させる」

CBRN(化学・生物・放射性物質・核)インシデントはまれだが、ひとたび発生すると大損害をもたらす。大量殺傷に加えて、政府を不安定化し、暴力行為やテロを助長する状況を作り出すおそれがある。現地国のインフラと能力では対応できないかもしれない。経済的損害はサプライチェーンを通じて世界に波及しうる。CBRNインシデントに対する国家的および国際的な復興回復力と対応能力を強化することは、世界の安全保障の優先事項となっている。CBRN事態に対する国際的に調整された対応に必要なことと課題を明らかにして、今後の議論の基礎を築くため、米国科学・工学・医学アカデミーは新潟大学と防災科学技術研究所の協力を得て、2017年10月、東京でワークショップを開いた。そこでの発表を本書にまとめた。(2019年12月発行、7ページ)
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報告書など:CISA「サイバー・エッセンシャル」

米国土安全保障省サイバーセキュリティ・インフラセキュリティ庁(CISA)が、中小企業や政府機関を対象として、サイバーセキュリティのリスクに対応するための基本的な手段やリソースを紹介している。リソースの限られた小規模企業や自治体でも適用できる、サイバーリスク軽減のための6つのセキュリティ慣行を示している。(2019年12月発行)
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