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ニュース:FEMA「州政府 減災計画政策ガイド」施行

米国の州政府が減災計画を立てる際、およびその計画をFEMA(連邦危機管理庁)職員が検証・承認する際の手引きとして1年前に公表された「州政府 減災計画政策ガイド」が4月19日施行された。全国洪水保険、ハザード減災支援、公的支援分類C-G、防火補助金、潜在的危険ダム補助金、FEMA建築基準戦略などの要件を満たす計画を立てるのに役立つ。
【関連リンク】
https://www.fema.gov/sites/default/files/documents/fema_state-mitigation-planning-policy-guide_042022.pdf
(2023年4月19日)

ニュース:米仏が鳥インフルエンザワクチン接種を検討

米国とフランスは、感染拡大中の鳥インフルエンザに対する家禽へのワクチン接種を検討している。これまで米国の鶏肉業界は鶏肉販売への影響を懸念して家禽へのワクチン接種に積極的でなかったが、今回の感染爆発で米国内の5800万羽の鶏が殺処分されたことを受けて、接種への関心が高まっている。米農務省は、メルク社とゾエティス社が1種ずつ開発したワクチンの試験をおこなっており、1回接種の結果は5月、2回接種の結果は6月にも出るという。フランス政府は4月6日、秋の接種開始に向けて鳥インフルエンザワクチン8000万回分の入札を公告した。
(2023年4月15日)

ニュース:ダニ・蚊媒介感染症が米国で拡大

温暖化の影響でシカの頭数と生息地域が米国東部で拡大し、シカにつくダニの媒介するライム病の人への感染が拡大している。米国の他の地域でも、ネッタイシマカの媒介するウエストナイル熱の感染が拡大している。4月13日付ウォールストリート・ジャーナル紙が報じた。米国東部のライム病は、20年前にはほぼ沿岸部に限られていたが、現在ではオハイオ州東部やウェストバージニア州にも広がっている。温暖化の影響でダニの生息地域と活動期間が広がったことや、森を深く切り開いて住宅が建てられ、裏庭や遊び場で人がダニに咬まれる確率が上がったことが原因として考えられるという。
(2023年4月13日)

ニュース:マラリアワクチンの使用をガーナが認可

西アフリカのガーナの食品医薬品局は、英オックスフォード大学の開発したマラリアワクチンR21/Matrix-Mの使用を認可した。マラリアに感染して死亡するリスクのもっとも高い、生後5か月から36か月の小児への投与を認可した。
(2023年4月13日)

ニュース:米国の広い範囲で大規模な竜巻被害

3月31日から4月1日にかけて米国の南部、中西部、北東部の広い範囲で竜巻が発生、33人が死亡した。3月31日には7州から竜巻50本以上が報告され、テネシー州、アーカンソー州、インディアナ州、イリノイ州など南部と中西部で大きな被害が出た。
(2023年4月1日)

ニュース:自然災害リスクの高い米国の郡ワースト10

フォーブス・アドバイザーは、FEMA(連邦危機管理庁)による過去10年間の災害宣言に基づいて、全米でもっとも人口の多い200郡のうち自然災害リスクのもっとも高い10郡を公表した。ワースト1位はカリフォルニア州ロサンゼルス郡、2位はルイジアナ州イーストバトンルージュ郡、3位は同オーリンズ郡、4位はカリフォルニア州リバーサイド郡、5位はルイジアナ州ジェファーソン郡。ワースト10には林野火災の多いカリフォルニア州の4郡、ハリケーンの被害を多く受けたルイジアナ州の6郡とフロリダ州の2郡が入った。
(2023年3月27日)

ニュース:自然災害リスクが低い米本土の郡トップ10

米本土の3118郡のうち、今後30年間の自然災害リスクがもっとも低いと考えられる10郡を、CoreLogic社が発表した。自社の気象リスク分析技術を用いて、さまざまな気象条件の災害リスクを検討した。リスクが最低のニューメキシコ州マッキンリー郡は、洪水のおそれはあるが、ハリケーンと地震のおそれはない。2位ユタ州ドゥーシェイン郡、3位コロラド州コネホス郡、4位ユタ州エメリー郡、5位コロラド州サミット郡など、トップ10のうち5郡がコロラド州、3郡がユタ州にある。
(2023年3月23日)

ニュース:マールブルグ病によりタンザニアで5人死亡

東アフリカのタンザニアで、ウイルス性出血熱のマールブルグ病により5人が死亡した。同国保健相は、政府は感染を制御しており、経済活動の停止やパニックの必要はないと国民に冷静な対応を呼びかけている。今年1月には中部アフリカの赤道ギニアで感染が確認され、11人が死亡している。
(2023年3月21日)

ニュース:国連気候変動政府間パネルの「最終警告」

国連気候変動政府間パネル(IPCC)が第6次評価報告書の最終部分を発表した。産業革命前からの気温上昇を1.5度以内に抑えるパリ協定の目標が達成される見込みは薄く、熱波、大規模な食糧不足、感染症の増大といった、異常気象に端を発する災害が堰を切ったように拡大し、人々は適応するすべもなく多くの命が失われることになると警告している。国連のグテーレス事務総長は、「すべての国のすべてのセクターが、すべての期間を利用して気象変動対策を迅速・大規模におこなうことの必要性を示す警告である」と、世界各国に真剣な取り組みを呼びかけた。
【関連リンク】
https://www.ipcc.ch/report/ar6/syr/
(2023年3月20日)

ニュース:多剤耐性カンジダの感染拡大を米CDCが警告

カンジダ症を起こす真菌のひとつであるカンジダ・アウリスは2009年に発見されたが、複数の抗カンジダ薬に耐性をもつ症例が多く、米国の医療施設で「驚異的」な感染拡大中であり、「世界的で深刻な社会衛生上の脅威」だとして、米疾病管理予防センター(CDC)が注意を喚起している。米国では2016年に初めて53人の感染が報告され、22年には2377人以上と大幅に増えている。2021年には抗カンジダ薬のエキノカンディンに耐性を示す症例が3倍に増えたので、CDCは院内感染防止を医療機関に呼びかけている。感染・重症化リスク因子は、最近手術を受けたこと、糖尿病、広域抗生物質の使用、侵襲的な医療機器の装着、長期の入院など。最近の研究は、従来は人間の体温下で生存できなかった真菌が地球温暖化の影響で高温状態に適応し、生息範囲を人体内や世界のより広い地域に広げたことの影響を指摘している。
(2023年3月20日)

技術研究情報:温暖化により突発的な干ばつが頻繫化―中英共同研究

数週間で深刻化する突発的な干ばつ(フラッシュ干ばつ)が頻繫化して、緩慢な干ばつよりも多くなっており、干ばつを予測して備えることが難しくなっている。1951年から2014年までのデータによると、この傾向は地球温暖化により降水量が減り蒸発散量が増えた地域、とくに東・北アジア、欧州、サハラ、南米西岸で進んでいる。サイエンス誌に発表されたこの論文は、南京信息工程大学、英気象庁、英サウサンプトン大学、米ウィスコンシン大学の研究者の共著で、研究費は中国の国家自然科学基金委員会や国家重点研発計画が支出した。より温暖な世界における、より突発的な干ばつに備える必要性を強調している。
(2023年4月18日)

技術研究情報:新型コロナの無症状感染者の大半に感染力なし―スタンフォード大学

新型コロナの無症状感染者の大半に感染力がないとの研究結果を、米スタンフォード大学の研究者がアメリカ医療疫学学会(SHEA)の春季会合で発表した。2020年7月から22年4月までにスタンフォード大学病院に入院し、無症状だがPCR検査で陽性だった242人のうち、感染力を示すマイナス鎖RNAが検出された人は9%だった。著者によるとこの結果は、培養可能なウイルスが検出されないのにPCR陽性が続く人が少なくないことと一致しており、新規患者全員にPCR検査をおこなう必要性を見直すべきだと示唆している。
(2023年4月14日)

技術研究情報:下水が細菌の抗生物質耐性を助長―イェーテボリ大学

抗生物質耐性遺伝子が無害な環境バクテリアから病原菌に伝播するのを助ける性質が下水にあるとする研究結果を、スウェーデンのイェーテボリ大学の研究チームが得た。抗生物質耐性遺伝子の起源を環境バクテリアに求める仮説は以前からあったが、下水処理システム内で抗生物質耐性が強まり、他の細菌に取り込まれていることを証明した。また、下水中の抗生物質が抗生物質耐性遺伝子を強化するだけでなく、新しい強力な薬剤耐性菌を生み出すおそれがあることも突き止めた。論文はコミュニケーションズ・バイオロジー誌に掲載された。抗生物質耐性遺伝子を下水から効果的に排除し、環境中に拡散するリスクを軽減する対策の必要性を強調している。
【関連リンク】
https://www.eurekalert.org/news-releases/984791
(2023年4月12日)

技術研究情報:海面上昇の影響はアジアの巨大都市で大きい

気候変動による海面上昇の影響を今世紀にもっとも大きく受ける地域は、アジアの特定の巨大都市、熱帯の西太平洋諸島、インド洋西部だと予測する米国立大気研究センター(NCAR)の研究論文が、ネイチャー・クライメート・チェンジ誌に掲載された。温室効果ガスの排出量が減らない場合に、2100年までに特大のリスクを負うアジアの巨大都市として、インドのチェンナイとコルカタ、ミャンマーのヤンゴン、タイのバンコク、ベトナムのホーチミン、フィリピンのマニラを挙げている。
(2023年3月2日)

技術研究情報:温暖化によるハリケーン頻繫化のメカニズム

米エネルギー省パシフィック・ノースウェスト国立研究所(PNLL)の研究チームは、熱帯低気圧発生の新しいモデルを構築し、地球温暖化が進むと2066-2100年に米国東海岸・メキシコ湾岸に上陸するハリケーンは1980-2014年と比べて3割増えるおそれが強いという結果を得た。論文はサイエンス・アドバンシズ誌に掲載された。東太平洋の熱帯の海面が温暖化すると海水の蒸発が増え、高温多湿の空気が立ちのぼり、低温で乾燥した空気との密度の差により対流を始める。すると地球の自転と合わさってロスビー波が生じ、東太平洋から西大西洋にかけて、低空の大気は時計回り、高空の大気は反時計回りする。この循環が指向流(熱帯低気圧を流す風)を変えることで、ハリケーンを米国東海岸・メキシコ湾岸へ流し、沿岸で大型化するというメカニズムを提案している。
【関連リンク】
https://www.science.org/doi/10.1126/sciadv.adf0259
(2023年4月7日)

報告書など:全米アカデミーズ「下水サーベイランスによる公衆衛生維持のための感染症監視」

新型コロナウイルスパンデミックは、地域社会における流行の傾向を監視し予測する下水サーベイランスシステムの急拡大を促した。米疾病管理予防センター(CDC)はこうした努力の調整とさらなる構築を促すため、2020年9月に全国下水サーベイランスシステムを発足させた。CDCの要請を受けて、本報告書では現在のパンデミックにおける地域社会レベルの下水サーベイランスの有用性と、他の感染症を抑止・予防するうえでの利用価値を評価した。2023年1月発行された報告書の加筆修正版。
【関連リンク】
https://nap.nationalacademies.org/catalog/26767/
(2023年4月発行、168ページ)

報告書など:全米アカデミーズ「公衆衛生上の緊急事態への空港の対応―法的考慮事項」

新型コロナウイルスパンデミックは、公衆衛生上の危機がひとたび発生すると航空業界に壊滅的な打撃を与え、空港運営者はいかに迅速な対応を迫られるかを示した。この法令ダイジェストは、空港の所有者・運営者をはじめとする利害関係者が、将来の公衆衛生上の緊急事態に際して直面しうる法的な問題を考慮するとき役立つように作成した。
【関連リンク】
https://nap.nationalacademies.org/catalog/26945/
(2023年4月発行、60ページ)

報告書など:GAO報告書「災害復旧関連の契約業務―林野火災対応・復旧における契約の利用には改善措置が必要」

GAO(米議会の政府監査院)は、FEMA(連邦危機管理庁)、農務省森林局、内務省土地管理局が林野火災対応のための物品・役務の調達をどのように契約しているのか調査し、問題点を見つけた。3機関とも、物品・役務を迅速に投入するため、時期未確定契約を結んだり、職員に発注権限を与えたりした。しかし、土地管理局と森林局の担当官による発注が、各機関の方針と異なる契約もあった。3機関とも教訓収集プロセスを設けたが、森林局は林野火災の事後検討から得た教訓を保存して実施状況を追跡するメカニズムをまだ設置していなかった。GAOはこのような問題点について6つの改善措置を推奨し、3機関とも同意した。
【関連リンク】
https://www.gao.gov/products/gao-23-105292
(2023年4月13日発行、72ページ)

報告書など:GAO報告書「介護施設内のCOVID-19―感染防止管理の改善措置を専門家が指摘」

GAOは感染症の専門家、介護施設スタッフ、入居者の権利擁護者などからなる専門家パネルを招集し、介護施設内の感染管理慣行を検証した。パネルは保健福祉省が続けるべき措置6件、強化すべき措置7件、停止すべき措置1件を割り出した。
【関連リンク】
https://www.gao.gov/products/gao-23-105613
(2023年3月20日公表、46ページ)